老健OTの徒然日記

介護老人保健施設で働く作業療法士(OT)が感じたこと考えたことをツラツラと書いてます

臨床実習の意味を考えてみる

こんばんは、peridotです。

さて、今日は【実習】について持論を展開していきたいと思います。

多分これからの内容って本当に私の主観による一方的な考えなので、鵜呑みにしないで下さいね(笑)

 

まずリハの実習って大体どこの学校でも3種類だと思います。

見学実習・評価実習・長期(臨床)実習と呼ばれる事が多いと思います。

それぞれの実習を通して急性期・回復期・維持期・精神・小児等々の作業療法士が活躍している色んな現場の内のいくつかを経験する事になるわけです。

 

どこに行かされるかは学校の先生次第ですし、身障系・精神系みたいに大きな分野で分けたときにどちらも実習に1度は行ってますと言う実績も残さなきゃいけないらしいので、満遍なく実習に行くことになると思います。

 

ちなみに私の経歴は↓の通りです。

見学実習(1週間):精神科の病院(県内)

評価実習(3週間):①精神科のデイケア(県外)

           ②回復期・維持期の病院(県内)

長期実習(8週間):①県下最大の回復期病院(県内)

           ②山間部にある総合病院(県外)

あ、前の記事で書いたボロカスに言われたり適応障害起こすレベルでボロボロになった実習先は評価の2期目と長期の1期目です(笑)

どちらも身障領域だったことも有り、元々あまり好きじゃなかったんですが、おかげさまで身障領域嫌いです(笑)

 

でも本当に実習って急性期とか回復期とか精神科とか、その領域のイメージを作るので、実習先が持つ責任も本当はすごく大きいと思うんですよね。

まぁそこに関してはまた別の機会にツラツラと書きたいと思います。

 

話を戻して、つまり学生をやってる間に4~5回くらい実習に行くわけです。

そこで何をするかは見て字のごとくで、見学実習は見学しに、評価実習は評価をしに、長期実習は実践をしに行くんです。

 

今回の記事で言いたかったのはここで、実習って確かに見て字のごとくでなんです。それぞれの実習の目的・目標があるのは間違いないですし、それを達成することも大事なことです。

つまり、学校で得た知識を実際に試すために実習をするわけで、勉強しに来ている事は大前提なんです。

そこは忘れちゃいけない所です。

 

でも、実習はそれだけでじゃないんです。

実習に行った先がどう言う役割を持つ場所なのかを知る事や、バイザーも含めて作業療法士として既に仕事をしている人たちが、その場所でどういう仕事をしているのかを見て・知る事も結構大事なんです。

それが将来のイメージにもなっていきますし、私みたいに絶対身障領域には行かないと言う決意が出来たりもします(笑)

リハビリとしての作業療法と、職業としての作業療法士を知るって感じですかね。

そこで自分の目標となる場所(領域)や療法士を見付けられると頑張れますし、逆に私みたいにこの場所(領域)だけは行かない・こんな療法士にはならないって言う経験も将来の選択肢を絞る材料になります。

そうやって自分が目指す職業の現実を知ることも実習をする意味の1つだと思います。。

 

そしてもう1つ大事なことがあります。

それが【コミュニケーション】の所でも書いた自分の課題を見付ける事なんです。

今の自分に足りてない物は何か、出来てない部分は何かを知る事です。

それがどれぐらい足りないのか・出来てないのかを自分で気付くことが実習をする大きな意味だと思います。

 

私は自分がそうだったからこそ余計に思うんですが、知識や技術は後から付いてきます。でも後から付いてきたきっかけは実習がうまくいかなかったからです。

ボロカスに言われてボロボロになって、イヤな思いをして学校辞めたいとすら思いましたけど、でもその根底にあるのは私の落ち度だったんですよね。

私が出来ていない事が多すぎて、その結果バイザーを呆れさせちゃったんです。呆れたバイザーが私の相手をするのが嫌になっていって、言葉がどんどんキツくなっていったんじゃないかなーっと今では思ってます。

 

実習でイヤな思いをすることも自信を無くすこともあると思うんですけど、それをただのイヤな思い出にするんじゃなくて、そこに至る原因を突き詰めていくと自分に行き着く事が多いです。それが課題であり、超えないといけない壁なんです。

 

その課題や壁は人それぞれで、純粋に知識が足りないのもそうでしょうし、私みたいにコミュニケーションが壊滅的だったとか、心構えの問題だとか、物事の捉え方の問題とか本当に色々です。

 

そこに気付く・見付けることが出来たら、たとえ実習の評価は低くても、職業人となる上ではすごく大事な物を見つけたと思って下さい。

これが実習をする一番の意味だと思ってます。

 

あと、たまに何故か自信満々でやって来る学生がいるんですけど、実習で100点満点なんてあり得ませんからね。自分は出来た・完璧だと思えるなら、それは自己満足でしかないと思います。

私たちの仕事は人を相手にする仕事です。物や機械相手の仕事じゃない以上、100%上手くいくなんて無いです。

少しでも対象者に寄り添えるように出来る限りの努力をしても、どんなに頑張ってもその対象者にはなれないので、その方が本当は何を感じているのかどうしたいと思っているのかを100%理解することは出来ないですよね。100%の理解が出来ていないのに100点なんておかしくないですか?

 

だから私たちの仕事って生涯勉強なんだと思います。

少しでも100%に近づけるために日々努力・日々研鑽なんじゃないかと思います。

格好良く言ってますが、だからって私勉強会に出たりとか論文読んだり書いたりとか、そういう事は一切しておりません(笑)

でも今いる職場で、そこで関わる対象者の方たちに対して私が出来る最大限で応えていきたいと思ってます。なので分からない事や気になったことはすぐに調べてます。

 

最後ちょっと脱線しましたが、私の経験から学んだ実習の意味、少しでも伝わってたらいいなって思います。

 

長々と読んで頂きありがとうございました。

次は実習繋がりで【評価(デイリーノート・ケースノート)】について思うところを書いてみようと思います。