デイリーノート・ケースノートの書き方
こんばんは、peridotです。
この記事、1度書いてたんですが、ミスってデータ飛ばしちゃいました(つд`)
なのでもう一回書くわけですが、同じように書けるか怪しいです(笑)
今回は実習に必ずついて回るデイリーノート・ケースノートの書き方について書いてみる訳ですが、私は5回行った実習においてノートをまともに書けた試しがありません(笑)
特に私は見学実習・評価実習1期目がどちらも精神領域だったこともあり、その後行った身障領域でのノートの書き方が一切分からなかったです。
実際に実習に行った経験のある学生さんは分かるかと思いますが、精神領域と身障領域ではノートの書き方にすごく差がありますよね。
私はこの差について行けなかったです。
その結果の1つとしてバイザーからボロカスに言われたわけですが(笑)
そこで、この記事は私が実際に作業療法士として働き始めた事で分かったことや、学生さんを見るようになってこういう風に考えてもらえたら良いのにと思ったことを元に書いてます。
あくまで私の考えと好みが主体ですので、こう書けば良いと言う答えではなく、参考にしてもらえると嬉しいなと思います。
では早速ですが、デイリーにしろケースにしろ、ノートってその日にあったことを書きますよね。でもそれがあったこと・見たことだけを書いていたのでは意味が無いんです。
私もバイザーに必ず言われましたし、学生さんによっては私も言います。
「ノートは感想文でも観察日記でもないからね」
痛い言葉ですよね。
そんなつもりで書いてないからこそ余計に痛く刺さるんですよね。
その後にフォローが有るか無いかで学生さんのモチベーションって凄く変わるんですが、私はフォローしてもらえませんでした。
自分が書いたノートがダメなことは分かっても、何がダメだったのか分からなかったんです。コミュニケーション下手過ぎてバイザーとの関係も良くなかったですしね。
それでも意を決してどう書けばいいのか聞いたら、返ってきた言葉は「そんなことも分からずに実習に来てどうするの」でした。心折れますよねー。
おかげで実習中ひたすら悪循環でした。だってどう書けばいいのかも分からず、自分の何が出来てないのかも言ってもらえずにただ「これじゃダメだ。出来てない」とだけ言われても、精神的に余裕もない状態だと一層書けないですよね。
私に足りなかった物、私が学生さんにするフォロー、同じ物です。
それは【何故?(何で?)】と言う疑問を持つことです。
実習に行くと、バイザーあるいは他のOTの先生について対象者のリハビリを見学させて頂きますよね。その時、対象者の情報(年齢・性別・疾病・障害名等々)と、リハビリの内容(いつ・どこで・何を・どのように行ったか)についてメモを取ります。これを元にノートを書くんですが、私もそうでしたがこの内容だけを書いていたのでは観察日記にしかならないんです。
ノートを書くときに大事なことは、【疑問を持つ】ことでその疑問に対する自分なりの答え【考察】を書くことだと思います。
よくよく考えれば疑問っていっぱい出てくると思うんです。
何故その時間にリハビリをするのかな、何故その場所でリハビリするのかな、何故あの道具を使うのかな、何故あの動きになるのかな等々。
表面的な部分だけでもこれだけすぐに出てきます。
対象者のこととなればもっと出てきますよね。何であんな事言うのかな、何で車椅子なんだろう、何でこの動きが出来ないのかな等々。
時間とか場所とか車椅子とかそんなことまで、と思うかもしれませんが、何かしらの理由があるはずで、それを療法士が考えて行っている以上立派な疑問として成り立ちます。
疑問が出てきたなら、そこから大事なことが【考察】することです。考察って言うと難しく感じるんですが、私はこれを【掘り下げて考える】と言ってます。
どちらにせよ え? と思うかもしれませんが、ようは 何故?何で? を繰り返すんです。
例えば、
何故リハビリ室でリハビリするのかな
→使っていた道具が必要だからかな
→何であの道具が必要なんだろう
→こういう動きがしたいのかな、こっちの動きかな
→じゃあ動きを練習する理由は何だろう
→あの動きが出来るようになったら何が出来るだろう
まだまだ出来ますけど、こんな感じと言う一例です。
私の嫌いな身障領域の雰囲気を出したつもりです(笑)
この何で?を繰り返すと結果的に他の疑問の答えに行き着いたり、新しい気付きに行き着いたりと、色んなことを【繋げて考える】ことが出来るようになっていきます。
バイザーがノートに書いて欲しいことってそこだと思うんですよね。
どれだけの事に疑問を持てるかです。
過去に来た学生さんの話です。
認知症の方ですぐに怒って大きな声を出す方のリハビリを見学してもらったら、その方についてノートでも口頭でも何も触れて来なかったんです。
すごく書きやすいと思うんですよね。何故怒るのか、何故大きな声を出すのか、気になりませんか?
でもその学生さんは何も書いて来なかったので、逆に聞いたんです その方を見てどう思った? と。そしたら返ってきた言葉は「そういう人なんだと思っただけで、特に何も」でした(笑)
さすがに頭抱えましたねー。そこからその学生さんの考えを理解するために、私の好きな掘り下げて考える作業を始めましたよ。そういう人て何?から始まり、声を出すことやすぐに怒ることが一般的なのか、その方がどうやって生きてきたと考えたのか等々を聞いて、分かったことは、学生さんは認知症のその方の今現在リハビリをやっているその時間しか考えてなかったんです。
思えばこれも思い当たる節が私にもありました。
目の前のことしか目に入ってないから、その他のことを【想像(予想)する】ことが出来てないんですよね。ただこの学生さんは余りにも視野が狭くて本当に困りましたが(笑)
なぜこの話を出したかと言うと、疑問を持つ事って、つまりいかに対象者に関して【気付くこと】が出来るかにかかってるからです。
先の認知症の方の話だと、大きな声をずっと出しているのか・出すタイミングがあるのかで大きな差が出来ますし、怒るのもどう言う時にどんな怒り方なのかでも違いがありますよね。そこをリハビリの場面で【気付けた】なら、そこからさらにその方の【日常生活】について【想像(予想)】してみると、【疑問(何で・どうして・どうやって)】がいっっっぱい出てきませんか?
リハビリの場面で気付いた色んな【疑問】を【掘り下げて】行くこと、対象者の【日常生活】を【想像する】こと、このどちらかでも書けていたらノートの意味がすごく出てくると思います。身障領域だとそこから評価方法だとか考えられるリハビリのメニューを書くとポイント高くなりますよね。
さらに余力がある学生さんは、2回目3回目と繰り返し見学させて頂いている対象者に関しては、【今までとの違い】を【気付ける】ように意識すると新しい【疑問】が出てくるんじゃないでしょうか。
対象者に実際に触れさせて頂く事で分かる事ももちろん多いですが、どうですか?
見学するだけでも自分が意識することで対象者の色んな事が見えてくると思いませんか?
なので、私は学生さんに対象者だけじゃなくOTの様子も含めてリハビリの時間何をしていたか全部メモを取るように言います。対象者の服装からOTの声かけの仕方や態度、対象者と話してる内容など全てです。
これは【疑問】や【気付き】を見付けるために【意識すること】を練習するためです。最初からは出来ないですし、全部ってのはムリだと私も思ってます(笑)
でも全部メモしようという気持ちになることで、どんなことでも見逃さない・聞き逃さないようにしようと強制的に【意識】しますよね。
そうして書いてくるノートにはどんなことが書かれているのか、どんなことに気付いて・疑問を持って・考えて・想像したのかなーって思いながら学生さんのノートを見るようにしています。
さて、大分長くなりましたが、ちょっとでも考え方の参考になったでしょうか。
少なくとも私はこの考え方が出来てたらもう少しまともなノートが書けたんじゃないかなぁと今でも思います。もう実習にも当時のバイザー達にも決して会いたくはないですが…(^◇^;)
でわでわ、最後までお付き合い頂きありがとうございました。
次は書ききれなかった【評価】について書いてみようと思います。